物体の表面温度を測れる温度計
温度計には様々な種類が有ります✨
身近な物だとデジタル目覚まし時計にも付いている温度計や、風邪を引いたときに使う体温計などが有ります。
DIY好きな方なら物に直接触れて温度を測る事ができる熱電対温度計を使っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は対象物に触れることなく物体から出ている赤外線エネルギーで温度が測れる赤外線放射温度計とサーモグラフィカメラ(サーモカメラ)の2種類を使ってみました!
赤外線放射温度計

こちらはWintallの赤外線放射温度計
測定温度の範囲は-50℃(-58℉)から+1000℃(+1832℉)の範囲を測る事ができます。
地球上で過去に観測された表面温度で一番寒かったとされる南極大陸の地表面温度-110.9℃ (-167.6℉)というとんでもない低温度は測る事ができませんが、アメリカのデスバレー国立公園にあるファーニスクリークで観測された地表面温度+93.9℃(+201℉)という水が沸騰するような高温なら測定可能です♪
表面温度を測る事ができるので、料理を調理中の鍋やピザ窯の温度、車やバイクのエンジンの温度、冷蔵庫やエアコンがちゃんと冷えているか等々を確認する事ができます♪

中身は以下の物が入っていました!
- 説明書(日本語表記あり)
- 単4乾電池 2本
- 本体
赤外線放射温度計の本体は、運動会や陸上競技でスタート時に使うスターターピストルの形に似てるかもですね。
外観

先端の小さい穴には赤色のレーザーで定箇所を示してくれるレーザーマーカーがあります。
大きな穴は物体のから放出されている赤外線を拾うための赤外線受信口になっています。
※レーザーの光線が目に当たると怪我する恐れがありますので、人や動物には絶対に向けないようご注意ください。

電源は単4乾電池を2本使用しています。
グリップの所にある電池カバーは工具なしで開けれるので、もし電池が切れても簡単に電池を取り換える事ができます♪
シンプルな構造で電池の持ちもなかなか良いですよ!

背面には温度が表示されるLCDディスプレイが備わっておりますので暗い所でも使う事ができます♪
あとは各種設定や測定モードなど変更できる操作ボタンが備わっております。
使い方

トリガーを引くだけで直ぐに電源が入り、瞬時に温度を測る事ができます!
何も操作しないで放置しておくと18秒後に自動で電源がOFFになるので、電源の切り忘れの心配も不要です!
赤色のレーザーマーカーでどこの温度を測っているか分かりやすいです。
また必要に応じてレーザーマーカーを停止する事も可能です。

多少距離が離れていてもどこでも簡単に測る事ができます♪
屋外でもバッチリ!

赤外線放射温度計は起動が早くて使いやすいので、手元にあればどこでもピッとお手軽に温度測定をする事ができますよ!
使いだすと結構楽しいので色んな所の温度を測って遊んでしまいます💦
そして、夏場のダッシュボード付近は90℃近くもあるという新事実など意外な発見をする事ができますよ✨
温度予想ゲームなどにも使えそうです♪
サーモグラフィカメラ

こちらはHIKMICRO Pocket2というサーモグラフィカメラです。
-20℃(-4℉)から400°C(752℉)まで測定可能。
Pocket2に搭載されている赤外線カメラでは256 x 192 (49,152 ピクセル)と約4.9万画素の熱画像を撮影する事が可能で、写真だけでなく動画も記録する事ができます!
Pocketシリーズは高性能な赤外線カメラが備わっており、プロの現場でも使用されている小型赤外線サーモグラフィカメラです。
HIKMICRO(ハイクマイクロ)社は熱画像技術や超音波技術を活用した機材を多数取り扱っている大手メーカーです。

箱の中には以下の物が入っていました。
- 説明書(日本語表記あり)
- USBケーブル(TYPE-C)
- 本体
- 収納ポーチ
- ストラップ

ポーチは潰れにくくしっかりしています。
カメラ本体をぎっしりと固定してくれるので、持ち運びの際の強い振動でも安心です♪
外観

一見スマホに見えるHIKMICRO Pocket2はその名の通りポケットやツールケースに収まる様なサイズのサーモカメラなのです✨
三脚穴も付いています。
更にコンパクトなスマホに取り付けて使用できるMini2シリーズもあります♪

上の写真の左側から、LEDフラッシュライト、サーマルレンズ、視覚レンズが備わっています。
カメラ性能
- サーマルカメラ 256 x 192ピクセル (約4.9万画素)
- 視覚カメラ 3264 x 2448ピクセル (約800万画素)
スマホやデジカメなら1,000万画素の写真を撮れるのは当たり前ですが、サーモカメラの高性能モデルでも320 x 240 ~ 640 x 480ピクセルの物が多い感じです。
ちなみに記事作成時点で640×480ピクセルの熱画像が撮影できるクラスのサーモカメラを買おうとすると、軽自動車を新車で1台買えるくらいの価格がする物も少なくないです♪

底面でPoket2と書いてあることを確認できます。

背面には3.5インチのLCDタッチスクリーンが備わっています。
ちなみに青いテープはメーカーが液晶保護フィルムを既に貼り付けてくれているので、それを保護している外フィルム部分なのです!
わざわざ保護フィルムを別途探す必要が有りません!
なんと親切~♬

上部には電源ボタンとカメラのシャッターボタンが付いています。
シャッターボタンを1回押しで写真、長押しで動画が撮影できます♪


側面です。
片方にはUSB TYPE-Cポート、マイクとスピーカーが備わっています。
もう片方にはストラップを通す穴があります。
使い方

スマホの様に電源ボタンを長押しで電源を入れる事ができます。
起動開始から約10秒程でカメラのライブビュー映像に切り替わり使い始める事ができます!

スワイプダウンメニューから画面の明るさ、Wi-FiやBluetoothのON-OFF、LEDフラッシュライトなどを操作する事ができます。
内蔵メモリは16GBあるそうですが、実際表示されているのは13.20GBでした。

試しにスーパーカブのアイドリング時の各部の温度は一体どうなっているのか測ってみました♪

Poket2を使うと上の写真のように温度がまる分かりになります!
左上の所に温度を示している箇所が有りますが以下の通りです。
Cen(ライブビューの中心部の白いマーク)
Max(一番熱い所は赤いマーク)
Min(一番冷たい所は青いマーク)

上はPoket2で撮影した熱画像です。
アイドリング時のスーパーカブの外表面で一番熱いのはエンジンから伸びたエキゾーストパイプの付け根付近が259.0℃にも達している事が分かりました!
ちなみに!
撮影した熱画像はPC(パソコン)の場合はHIKMICRO AnalyzerというHIKMICROの専用の無料ソフトウェアを使えば後から表示して編集や分析を行う事ができます。
スマートフォンの場合はHIKMICRO Viewerというアプリがあります。
知りたい箇所の熱画像さえ撮影できれば、その場でなくとも後で温度を知る事が可能なのです♪
まとめ
赤外線放射温度計とサーモグラフィカメラを使ってみてそれぞれ分かった事をまとめてみました。
赤外線放射温度計
〇 比較的安価
〇 起動がかなり早い
〇 温度を測りたい位置が既に分かっているなら素早く測る事ができる
× 熱源を発見するのには不向き
サーモグラフィカメラ
〇 熱源を探し出して温度を測定するのに適している
〇 一目で熱い所と冷たい所が分かる
〇 熱画像の写真があれば後から温度を確認できる
〇 温度を測る以外の事ができる(水漏れを探したり建物の柱の位置を見る事ができる)
× 価格が高価、高画素モデルになるほどとんでもない額になる
× 起動に時間がかかる
赤外線放射温度計とサーモグラフィカメラは両方とも赤外線を利用して温度を測っている訳なのですが、透明なガラス越しなら使えそうに思いますが両方ともガラス越しに温度を測る事ができません!
ガラスは赤外線温度計が使っている赤外線の波長を完全に遮蔽してしまうようです!
鏡で赤外線を反射させて使う方法や、透明なゴミ袋程度なら赤外線は通過できるみたいですが、そうすると温度に誤差が出て正しく測れないのでやはり遮蔽物が何もない状態で使用するのが理想です!
✅赤外線放射温度計は素早くお手軽に使いたい方にオススメ!
✅サーモグラフィカメラはと熱源の出所をじっくりと観察したい方にお勧めです!
放射温度計は色んなメーカーから沢山種類が出ていますので、コストとパフォーマンスに似合ったピッタリな温度計が見つかるといいですね✨